めまいのセルフケアと予防方法 リハビリ、体操、食べ物に効果?

  • 作成:2016/05/19

めまいが起きた時は、まず脳卒中の可能性がないかを確認していから、転倒などに気をつけて、休むことが重要となります。リハビリや体操などによる予防可能性や、食べ物の効果を含めて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

この記事の目安時間は6分です

めまいは予防できる?
めまいが起きた時に、自分でできる対処方法
めまいはリハビリで改善する?
めまいのリハビリ動作はどんなもの?
めまいに対応できる体操がある?
めまいに効果のある食べ物がある?
めまいは予防できる?方法は?

めまいが起きた時に、自分でできる対処方法

突然めまいが起きた場合は正しく対処する必要があります。特に脳卒中によるめまいの可能性があるかどうかを正しく判断し、脳卒中の可能性がわずかでもある場合にはすぐに救急車を呼んだり、病院を受診する必要があります。

めまいの他に以下の症状が一つでも当てはまる場合は脳卒中の危険があります。

・身体のどこかにしびれ、麻痺(力が入りにくい、動かしにくい)がある
・ろれつが回らない、うまく発音したり話すことができない
・普段通りに立ち上がったり、歩くことができない
・ものが2重に見える

上記の症状のうち一つでも当てはまる場合はすぐに病院を受診して検査を受ける必要があります。自分で病院に向かう事ができない場合は、救急車を呼んでも構いません。

脳卒中の危険がないと判断される場合でも、耳鳴りや難聴、耳がつまった感じがする場合は、治療を開始するのが早ければ早いほど薬の効果が出やすくなるため、なるべく早く耳鼻科を受診したほうが良いでしょう。

めまいの症状が強く、病院に向かう事ができない場合はその場に座るか、横になって症状が落ち着くまで休みます。急に頭の位置が変わるとめまいが強くなったり転倒する恐れがあるため、動作はゆっくりと行いましょう。光が刺激になる場合があるので、横になって休む場合は部屋をできるだけ暗くします。また急に吐き気がすることもあります。嘔吐しても大丈夫なように洗面器や水などの準備をしておくと良いでしょう。

めまいはリハビリで改善する?

めまいの一部はリハビリで症状を緩和したり、予防することができます。リハビリで改善できるめまいの代表として、「良性発作性頭位めまい(りょうせいほっさせいとういめまい)」という種類のめまいがあります。

「良性発作性頭位めまい」とは、耳からくるめまいの一つで、耳が原因のめまいの中では最も頻度が多い病気です。耳は医学的には3つの部分に分けられており、外側から「外耳(がいじ)」「中耳(ちゅうじ)」「内耳(ないじ)」という名前で呼ばれています。めまいは、身体の平衡感覚(バランス)の異常に関係する症状ですが、身体の平衡感覚は「内耳」で維持されています。内耳には三半規管という平衡感覚に関わる部分がありますが、良性発作性頭位めまいは、三半規管の中に石が入り込み、頭の動きに合わせて石が動いて三半規管の働きを混乱させるためにめまいが起こると考えられています。良性発作性頭位めまいは、以下の3つの特徴があります。

(1)頭を動かした後、2秒から10秒後にめまいが起こる
(2)めまいの持続時間は60秒以内
(3)めまいを繰り返しているとだんだんめまいが軽くなっていく

良性発作性頭位めまいのリハビリは「Epley(エプレー)法」と呼ばれており、決まった手順で頭を動かしたり、ベッドに横になったりを繰り返すことで、三半規管に入り込んだ石を三半規管の外に排出することを目的としています。Epley法は数あるめまいの中でも良性発作性頭位めまいにしか効果がなく、また耳鼻科医の指導に基づいて正しい方法で行わないと効かないため、実際に実施する場合は、耳鼻科の先生を受診するようにしましょう。Epley法については治療として保険が適応されます。

めまいのリハビリ動作はどんなもの?

また、原因がはっきりしないめまい全般に対して有効なリハビリを指導してくれる耳鼻科もあります。めまいの原因となる平衡感覚は脳を鍛えることにより補正されることが知られています。例えばフィギュアスケートの選手は高速で回転しても目が回って困ることはありませんが、これは繰り返し回転の練習を行ううちに平衡感覚が鍛えられ、目が回るのを脳が抑えていると考えられるのです。耳が原因でめまいが起こっている患者さんも同様で、脳を鍛えることで弱った耳の平衡感覚を補い、めまいの症状を緩和することが出来ると考えられています。

めまいのリハビリはいろいろな方法がありますが、多くの方法では、座った状態で腕をまっすぐ前に伸ばし、親指や人差し指の指先を見つめたまま頭を上下、もしくは左右にゆっくりと動かすといった動作が一般的です。また、仰向けに寝た状態で頭や身体を左右にゆっくりと動かす方法もあります。

いずれにしても、自己流では効果が出にくい場合があるため耳鼻科で指導を受けた方がより効果的だと考えられます。また、リハビリを開始したばかりのころはかえってめまいの症状が強く出ることがあり、不安になったり、転倒して怪我をする危険もあります。最初はできるだけ病院で指導を受けるようにしましょう。

めまいに対応できる体操がある?

めまいを予防・改善できる体操があります。いくつか種類がありますが、有名なものは聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科教授の肥塚泉医師が考案した体操で、「寝返り体操」「ゴロゴロ運動」などという名前で呼ばれています。以下のような手順を行います。

・まっすぐ仰向けになって寝た状態のまま、天井(上)を向いて10秒数える
・頭を右に向けて10秒数える
・仰向けに戻り10秒数える
・頭を左に向けて10秒数える
上記を10往復し、朝夕行います。

注意点としては、「寝返り体操」は数あるめまいのうち、「良性発作性頭位めまい」という種類のめまいにのみ効果があります。「良性発作性頭位めまい」はグルグルと回るようなめまいが突然発症し、30秒から1分以内で治まることが特徴です。耳鳴りや難聴、その他の症状は伴わず、朝(起床時)に集中して起こることも特徴の一つです。

良性発作性頭位めまいでは、身体の平衡感覚を司る「三半規管」という部分に耳の他の部分から石が入り込み、頭の動きに合わせて石も一緒に動くためにめまいの症状がおこっています。三半規管に入り込んだ石は、砂粒の集まりのように大変脆く崩れやすいため、「寝返り体操」は頭をたくさん動かすことで石を粉々に小さくしてなくしてしまうという方法です。良性発作性頭位めまいで症状がある方は上述の体操を試してみると良いでしょう。良性発作性頭位めまいではほかにも様々な体操が考案されています。耳鼻科で指導してくれる場合がありますので、お困りの方は、耳鼻科を受診した際に相談するのもよいでしょう。

めまいに効果のある食べ物がある?

めまいが起きたとき、食べるとすぐに症状が改善されるような食べ物は残念ながらありません。しかし、めまいの種類によっては日頃から食事内容に気をつけることでめまいの回数を減らしたり、症状を軽減することが可能です。

食べ物で改善が期待できる可能性があるめまいは、貧血や起立性低血圧によるめまいです。貧血は比較的若い女性に多く、鉄分などのミネラルや「葉酸」というビタミンの不足が重要な原因の一つです。そのため、食事で鉄分や亜鉛、ビタミン、タンパク質などをバランス良く補給することで貧血が改善され、めまいの症状が緩和される可能性があります。以下に代表的な食品を挙げます。

・鉄分 ・・レバー、ホウレンソウ、小松菜、マグロ、カツオ、アサリなど
・亜鉛 ・・牡蠣(かき)、レバー、牛肉など
・葉酸(ビタミン) ・・緑黄色野菜、果物など
・タンパク質 ・・肉や魚

また「起立性低血圧」といって立ちくらみを頻繁に起こす場合は、タンパク質を積極的にとり、運動を加えることで血圧が安定しやすくなります。水分の不足は、血圧が不安定になり症状が出やすくなるため、水分をしっかりととり、普段からカフェインの入った飲料やアルコール飲料を避けることも非常に大切です。

めまいは予防できる?方法は?

めまいには様々な原因がありますが、耳や脳の病気のほか、肩や首の病気やストレス、貧血、不眠などによりめまいが起こることもあります。

肩や首の骨のゆがみや筋肉の張り(肩こりなど)によってめまいが起こっている場合、定期的に運動やストレッチを行うことで、ある程度の予防が可能になる場合があります。また定期的な運動は、ストレスや貧血、不眠症などめまいの原因となりうる様々なケースに対して効果があるため、日常的にめまいがあって、ストレスや貧血、肩こりなどの関与が疑われるケースでは定期的な運動がめまい予防におすすめです。

また、首の骨がわずかにゆがんでいるような場合、整形外科で首の治療を受けることでめまいが良くなるケースがあります。貧血では、鉄分やタンパク質、ビタミンが不足すると症状が悪化しやすいため、バランスの良い食事をとることも非常に大切です。睡眠不足でもめまいが起こるケースがあるため、規則正しい生活を送り、睡眠をしっかりとるのも大事です。


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めまいのセルフケアと予防方法についてご紹介しました。めまいを感じて、不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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