白髪の原因、病気との関係 予防、治療は可能?抜くと増えるの?ストレス、年齢、遺伝、美白成分、シャンプーも関係?

  • 作成:2016/05/11

白髪は、髪の毛を染め上げる細胞の異常によって起こります。病気によって白髪になる人ならば解消する可能性がありますが、老化などの場合は、細胞が死んでしまうため、元に戻すことはできません。予防可能性や、「抜くと増えるか」といった疑問も含めて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

この記事の目安時間は6分です

白髪の原因は年齢?遺伝?
白髪が発生するメカニズム なぜ白い?
白髪の原因 年齢?遺伝?
ストレスは原因になる?
若白髪の原因は普通の白髪と同じ?
白髪はかゆいことがある?
白髪が病気のサインのことがある?
美白成分で白髪になる?
白髪が生える場所に意味合いがある?
白髪を減らす方法はある?
途中から色が変わっている場合は?
白髪を予防する方法はある?どうすればよい?
シャンプーが白髪の原因になる?予防できる?
「白髪は抜くと増える」は本当?
白髪は治療の必要がある?治療がある?
白髪に効果のある食べ物がある?
白髪に効果のある薬、漢方薬がある?

白髪が発生するメカニズム なぜ白い?

髪は毛穴の奥にある「毛母細胞」という細胞で作られており、ヘアサイクルという周期で成長、脱落、休止を繰り返しています。髪の毛は伸びていって、一定の期間を過ぎると自然に脱けているわけです。このヘアサイクルで毛母細胞が作っているのは、実は白い髪です。この白い髪に、同じく毛穴の奥にある「色素細胞」という細胞が、メラニン色素という黒い色素を作って送り込み、髪を黒くしています。髪は元々白く、メラニン色素が入り込んで黒い色になっているというわけです。メラニン色素はシミや黒子(ほくろ)の色素としても知られていますが、髪の黒い色はシミや黒子と同じくメラニン色素によって出されている色なのです。

つまり、白髪というのは、言わば着色されなかった髪なのです。白髪というのは髪が白くなるというよりは、さまざまな理由で髪を黒く染めることができなかったことで発生するものだと言えるでしょう。

白髪の原因 ストレス?年齢?遺伝?

毛を作る「毛母細胞」もメラニン色素を作る「色素細胞」も、分裂して特定の細胞になる能力を持ったそれぞれぞれの「幹細胞」というものが、「毛包」(毛を作る器官、毛穴もその一部)の特定の領域に存在しており、幹細胞の分裂によって生まれてきます。

新しいヘアサイクルが始まって、毛が作られる時に、それぞれの幹細胞から分裂して生まれた毛母細胞と色素細胞が毛穴の奥に送り込まれて、毛母細胞は白い毛を作り、色素細胞は黒いメラニン色素を作ります。そしてメラニン色素が髪の毛の中に入り込んで、黒い髪となります。ヘアサイクルが終わって、髪の毛が抜けるとき、色素細胞も死滅しますが、次のヘアサイクルが始まる時に新しい色素細胞が送り込まれてきます。サイクルの過程のどこかに異常が起こると白髪になりますが、その理由は様々です。

まず一番の原因は、色素細胞のもととなる「色素幹細胞」の老化です。体の細胞には寿命があり、色素幹細胞も例外ではありません。年齢を重ねることにより色素幹細胞が維持できなくなると、メラニンが生み出せなくなります。この場合、色素幹細胞が復活することはありませんので、黒い髪が戻ることはありません。

遺伝も無関係ではありません。色素幹細胞の維持に関係する遺伝子が欠けていたり、何らかの変異が起きて、色素幹細胞が維持できなくなるとやはり白髪になります。親が若い頃から白髪であったということは、色素幹細胞の寿命が短い遺伝的要因があるということになり、子供も白髪になりやすい可能性があります。また遺伝的にメラニン色素を作る酵素が欠けている「アルビノ」と呼ばれる疾患では、生まれつき全身でメラニンができず、髪も白髪となります。このケースでは一生白髪のままとなります。

また、白髪の原因となる病気は、他にもあります。「尋常性白斑」や「Vogt―小柳―原田症候群(通称:原田病)」などと呼ばれる病気になると、皮膚に白斑ができ、白髪となることもあります。これらの病気は、体に入った病原体などと戦う「免疫機構」が暴走して、自分の組織を攻撃してしまうことが、発症の原因と想定されています。

ストレスは原因になる?

ストレスが白髪を作るかどうかということについては、明確な結論は出ていませんが、ストレスは、前述の自己免疫に関する病気を悪化させるとされています。免疫の病気を悪化させるという意味では、強いストレスは白髪の原因になるといえるかも知れません。なおこれらの病気による白髪では元の病気を治療することが白髪の治療につながります。

このように、白髪が治るかどうかはケース・バイ・ケースです。白髪は治るケースよりも治らないケースの方が多いため、ヘアカラーで対応するのが現実的です。また白い髪の毛を個性と考えて、メガネや帽子などを白色や銀色を基調としてファッションを楽しむという考えもあって良いと考えられます。

若白髪の原因は普通の白髪と同じ?

普通の白髪は老化と共に起こってきますが、特に病気がないにもかかわらず若い時から白髪が生じてくるのが「若白髪」です。若白髪は10歳代から20歳代から目立ってくることがあります。親が若白髪であった場合は若白髪になる確率は高まります。特に若白髪の人が他の病気になりやすいということはないので、特定の病気や栄養不足が若白髪の原因ではないものと考えられています。また若白髪の人だからといって、老化が進んでいるということではありません。若白髪の原因については十分には解明されていませんが、色素細胞を生み出す色素幹細胞の寿命が短くなってしまう遺伝的要因があるものと想定されています。

白髪はかゆいことがある?

頭部のかゆみの原因の多くは、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎や乾癬などの皮膚の炎症性疾患です。白髪がこれらの疾患と関係しているということはなく、白髪がかゆみを起こすことはありません。しかし白髪をあまりにも気にして触り続けると、そのために皮膚炎を起こして痒みが出てくるということはあるかもしれません。

白髪が病気のサインのことがある?

白髪は「尋常性白斑」や「Vogt―小柳―原田症候群」などという病気が原因で発生することがあります。これらの病気では、白髪だけでなく、皮膚にも白斑(皮膚の色素がなくて白くなること)が生じてきます。尋常性白斑では、他の免疫に関する病気が同時に起きていたり、Vogt―小柳―原田症候群では、視力や聴力にも問題を起こしてくることがあります。急に白髪と皮膚の白斑が増えてきた場合には病院を受診するのが良いでしょう。

美白成分で白髪になる?

特定の化学物質が白髪の症状を悪化させるかどうかははっきりしていませんが、「チロシナーゼ」という酵素の働きを抑える「美白成分」は、理論上はメラニン色素の合成を減らします。実際に「フェノール系化合物」や「ハイドロキノン」などというチロシナーゼ関連の物質を、職業で取り扱って皮膚に白斑が生じた例が報告されています。またメラニン色素の合成にはミネラルやビタミンB12が必要と考えられているため、これらの栄養分が不足すると白髪が増える可能性があります。

白髪が生える場所に意味合いがある?

東洋医学では白髪が生えてくる部位によって体の異常を見分けるという手法がありますが、これには、科学的な根拠はありません。白髪がある部分から生えてきたからと言って、それに特に意味があると考える必要はないでしょう。ただし、ある部分に集中的に白髪が増えたという場合には尋常性白斑などの病気が関わっている可能性もあります。おかしいなと感じたら、一度医療機関を受診してみるのもよいでしょう。

白髪を減らす方法はある?

白髪が増えてきたら、当然それを減らしたいと思うのは自然なことです。ただ、白髪を減らすためには、異常を起こしている色素細胞を正常に戻す必要がありますが、老化や遺伝的なことが原因である場合は、色素細胞をよみがえらせる事はできません。つまり、老化によって進行している白髪を止める、減らすというのは困難と考えらます。

途中から色が変わっている場合は?

しかし、根元は黒いのに途中から白髪になっている毛、逆に根元は白髪なのに途中から急に黒くなっている毛が見られる場合があります。これは何らかの外的要因が働いた結果、白髪となったり、白髪が治ったりすることがあることを示しています。ただ、残念ながら、この途中から色が変わる白髪の要因が何であるかは、今のところ明確にはされていません。

白髪を予防する方法はある?どうすればよい?

どうしたら白髪を予防できるのかは、今のところ明らかではありません。バランスの良い食事をすること、ストレスをうまく受け流すこと、適度な運動をすることが白髪を治すという証拠はありませんが、そのような生活は健康に良いことですから、過度な期待をせずに実行しておくことは、1つの選択肢かもしれません。

シャンプーが白髪の原因になる?予防できる?

シャンプーには、基本的に頭皮に害の少ない物質が使われており、シャンプーが原因で白髪になるということはないでしょう。美白剤の成分として使われているような一部の化学物質はメラニン合成を抑えることが明らかになっていますが、特定の化学物質で白髪が生じるということは確認されていません。化学物質を恐れる余り、全くシャンプーをしないで過ごすと、かえって脂漏性皮膚炎などを生じて頭皮が傷害されてしまい、白髪でなく、脱毛につながる危険性もあります。

「白髪は抜くと増える」は本当?

「白髪抜くと増える」というのは俗説であり医学的根拠はありません。数本の白髪を抜くことには問題はなさそうです。しかし余りにもたくさんの白髪を一度に抜くと、毛包炎や皮膚炎など別の皮膚の病気が、問題となるレベルで生じるかもしれません。これが白髪を起こすとは考えにくいのですが、治療が必要になっては、白髪以上に問題と言えるかもしれません。

どうしても白髪が気になるのであれば、ハサミなどで切るか染める方が良いでしょう。また髪の毛が白いことをうまく利用したファンションを工夫してみるのも良い考えです。

白髪は治療の必要がある?治療がある?

何らかの病気で白髪になることはありますが、白髪であることが原因で体に悪影響が出ることはありません。白髪になったからといって白髪そのものを治療する必要はありません。

病気などが原因で白髪になっている場合には、その病気が白髪以外の悪影響を体に及ぼす可能性があります。白髪が気になる場合には一度病院に行って何らかの病気が疑われないか調べてもらいましょう。病気が原因であれば医師と共に治療を開始して下さい。老化が原因であれば気にする必要はありません。「白髪になったから治さないと」と焦ってストレスになってしまうことが、より白髪の数を増やしてしまうことも考えられます。

白髪に効果のある食べ物がある?

色素細胞が正常に活動できていないと白髪になりますが、色素細胞が正常に活動するために必要な栄養素がいくつかあります。それがビタミン・ミネラル・タンパク質です。また、このタンパク質には「チロシン」というアミノ酸を含んでいるのが好ましいです。具体的な食べ物としては、海藻類(わかめや昆布)・魚介類(イワシやサバ)・乳製品(チーズやヨーグルト)になります。食べていれば白髪にならないということではありませんが、気になる方が意識的に摂取すると良いでしょう。なおフェノール誘導体などの化学物質がメラニン合成を抑えることがありますから、食品添加物をたくさん摂取することはできるだけ避けたほうがよいかもしれません。

白髪に効果のある薬、漢方薬がある?

白髪に効果がある薬やサプリメントは今のところありません。思わぬ副作用が出てくる可能性を考えると白髪を治すために薬やサプリメントを継続して飲むことはおすすめできません。

白髪の原因や治療可能性などについてご紹介しました。頭髪に不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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