インフルエンザを予防しよう!感染経路、予防接種の効果と受けるべき時期

  • 作成:2017/01/16

インフルエンザの予防接種(ワクチン)は、病気にかかった際の重大な影響を防ぐために有効な手段といえ、毎年12月中旬ごろまでに受けると、流行に対応できる可能性が高いとされています。効果が持続する期間は5カ月程度。2015年からは、対応するウイルスの種類が増えた「4価ワクチン」が登場しています ただ、思わぬ良くない作用(副反応と呼びます。薬の副作用にあたります)として発熱や赤い腫れが起きます。まれに強い症状が出るほか、受けられない人もいます。インフルエンザの予防接種の副作用や受けてはいけない人について、医師監修記事でわかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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目次

インフルエンザの流行時期

インフルエンザには流行があり、日本では例年12月から3月ごろに流行し、特に1月から2月にかけてピークが訪れています。日本を含めた北半球では冬期の乾燥した時期に感染が流行しています。しかし夏に全くインフルエンザが流行しないという意味ではありません。冬に比べて小規模ながら沖縄や鹿児島で流行が見られています。原因としては有効なワクチンがないことや、東南アジアや中国が持ち込まれる可能性が考えられています。

インフルエンザ流行マップは随時公開

インフルエンザの予防には流行シーズン前である11月から12月にかけての予防接種も重要ですが、いざ流行が始まれば、マスクや手洗いの徹底、人込みはできるだけ避けるなどの対策も必要になってきます。そのためにインフルエンザが今どのくらい流行しているのか、自分の住んでいる地域は大丈夫なのか流行情報を知る方法があります。それが「インフルエンザ流行マップ」と「インフルエンザ警報」です。

 

インフルエンザの発生状況を把握するため、厚生労働省により、全国約5,000のインフルエンザ定点医療機関(感染症の患者数を報告してくれる医療機関)を受診した患者数が週ごとに把握されています。 過去の発生状況から設けられた基準値をもとに、保健所ごとにその基準値を超えた場合に、注意報レベルや警報レベルを知らせる仕組みになっています。

この情報を地図上で確認できるシステムを「インフルエンザ流行マップ」と呼んでいます。インフルエンザ流行マップでは、警報レベルは赤色系の3段階で、注意報レベルでは黄色系の3段階で表示されており、それぞれの3段階は警報・注意報レベルを超えている保健所数の割合によって分けられています。国立感染症研究所のホームページ(http://www.nih.go.jp/niid/ja/flu-map.html)などから見ることができ、日本地図をクリックしていくと、それぞれの地域での発生状況も知ることができます。なお実際のインフルエンザの警報や注意報は県ごとに発令されています。

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インフルエンザの感染経路は2つ

 

インフルエンザは毎年のように流行していることからもわかるように強い感染力があります。インフルエンザの主な感染経路としては「飛沫感染」や「接触感染」があります。「飛沫感染」では、インフルエンザを発症している人の咳やくしゃみを吸い込むことによって、飛沫(水分を含んだウイルスの粒子)が口や鼻から体内に侵入してきます。侵入したウイルスは直接、気管支や肺の粘膜に付着して、私たちの細胞の中に入り込んできて感染することとなります。飛沫は水分による重みで次第に落下していきます。そのためウイルスはいつまでも空気中を漂っているわけではありません。一般的に感染距離は1mから1.5mと言われています。

また、家庭や学校内での感染の場合、インフルエンザを発症している人がウイルスの付着した手でドアノブを触り、それを別の人が触ってしまうことで感染することもあり、これを接触感染と言います。

「感染力が高い」のメカニズム

インフルエンザの増殖スピードは非常に速く、1つのウイルスが感染すると8時間後には100個、16時間後には1万個、24時間後には100万個にまで増殖すると言われています。他の感染症と比較しても、潜伏期間は水痘(水ぼうそう)で14日から16日、流行性耳下腺炎(いわゆるおたふくかぜ)で16日から18日ですが、インフルエンザは1日から3日と非常に短いことが分かります。このことからも、インフルエンザではウイルスの増殖スピードが速く、潜伏期間が短いために、感染力が高いと言えます。

「発症から1週間」は他人に注意を

一方でインフルエンザを発症した人からとったデータでは、急激に増殖したインフルエンザウイルスの量は感染から2日でピークに達し、感染から1週間程度でウイルスはいなくなります。したがって、潜伏期間を2日と考えると、症状が現れてから5日程度までは人にうつす可能性があることになります。また、通常の経過としてインフルエンザの感染期間は約1週間であり、そのうち発熱は3日から5日程度、抗インフルエンザ薬の使用により1日から2日短縮すると言われています。したがって、現在はタミフルなどの抗インフルエンザ薬の使用によって、発熱期間は短縮傾向にありますが、熱が下がっても体内にウイルスが残っている場合があります。そのため熱が下がったとしても、ウイルスが排出されている「発症から1週間」の間は人にうつす可能性があり、注意が必要です。

医療スタッフ

重大な影響を防ぐ予防接種がある

私たちの周囲には、細菌やウイルスによって引き起こされる様々な感染症があります。これらを防ぐために最も有効な手段が予防接種です。医学的には予防接種(ワクチン)で防げる病気のことを「Vaccine Preventable Diseases(VPD)」といいますが、VPDにかかると、重い後遺症が残ったり、命がおびやかされることがあります。

また、日常生活への影響としては、病院に通院することになり、保育所や幼稚園、学校などを長期間休むことになり、とても大変です。また、かかった本人だけでなく、保護者や家族の日常生活にも、様々な影響が出ます。肉体的にも、精神的にも、また経済的にも大きな負担がかかります。

子供の感染症の中には、突発的に起きる発疹や手足口病などのようにワクチンのないものと、インフルエンザ、麻疹(ましん)や風疹(ふうしん)のようにワクチンで病気を防げるものがあります。優れた予防接種があるのに、接種を避けてばかりでは、もったいない側面があります。

赤いはれや発熱が起こることも

インフルエンザワクチンは、ウイルスを無効化する加工をすることで、体にとって安全な状態にしたものです。予防接種をすることで、その感染症に対する抵抗力(免疫)を作っておくと、インフルエンザにかかりにくくなり、重症化することも予防できます。

しかし、副反応(ワクチンの場合は、薬と違って、副作用でなく副反応と呼びます)として接種を受けた人の10%から20%に、接種部位が赤くはれて硬くなることがあり、5%から10%に熱が出たり、頭痛や吐き気、下痢を起こすことがあります。まれに強いアレルギー反応を起こしたり、脊髄に炎症が起きて呼吸困難となる「急性散在性脳脊髄炎(きゅせいさんざいせいのうずいまくえん)」という病気になったり、「ギランバレー症候群」という呼吸するための筋肉の麻痺(まひ)や顔面神経麻痺などの症状を起こすことがあります。

副反応(副作用)はデメリットだが…

インフルエンザ接種のメリットは、発症予防と重症化を防ぐことです。特に65歳以上の人に加え、60歳から64歳で心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能、またはヒト免疫不全ウイルス(AIDSを引き起こすHIVウイルス)による免疫機能に障害を有する人(身体障害者手帳1級程度)は、国が接種を強く推奨する「定期接種」の対象になっています。

米国では、乳幼児や高齢者、持病のある人が家族にいる人、医療関係者など、予防接種が強く勧められる人たちと接する職業の人にもインフルエンザワクチンの接種が推奨されています。

デメリットは副反応が起こる事ですが、重い副反応の報告数は0.0005%程度(100万人に5人程度)であり、頻度は大変低いといえます。予防接種を受けない方が良い場合に当てはまらなければ、全ての方にとって、メリットの方がデメリットよりも勝ると言えます。

予防接種を受けてはいけない人もいる

予防接種の副反応の中に発熱があるため、37.5度を越える発熱のある方は予防接種による発熱なのか、もともとの疾患による熱のためかの判断がしにくくなるため、予防接種を受けられません。また、過去にワクチンでアレルギー反応を起こしたことがある方も、副反応の中でも、全身に急な症状が出る「アナフィラキシー」になる可能性が高く、接種できません。また、心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気がある人や、発育が悪いお子さん、体調が悪い方は、病気が悪化することがありますので、予防接種を受ける前に医師とよく相談してください。

カップル

重大な影響を防ぐ予防接種がある

私たちの周囲には、細菌やウイルスによって引き起こされる様々な感染症があります。これらを防ぐために最も有効な手段が予防接種です。医学的には予防接種で防げる病気のことを「Vaccine Preventable Diseases(VPD)」といいますが、VPDにかかると、重い後遺症が残ったり、命が脅かされることがあります。また、日常生活への影響としては、病院に通院することになったり、保育所や幼稚園、学校などを長期間休むことになり、とても大変です。また、病気にかかった本人だけでなく、保護者や家族の日常生活にも、様々な影響が出ます。肉体的にも、精神的にも、また経済的にも大きな負担がかかってしまいます。VPDの中には、風疹のように、妊娠中の女性が感染すると、赤ちゃんに重大な影響が出ることがあります。

子供の感染症の中には、突発的に起きる発疹や手足口病などのようにワクチンのないものと、インフルエンザや麻しん、風しんのようにワクチンで病気を防げるものがあります。優れた予防接種があるのに、接種を避けるのはもったいない側面があります。大切なお子さんを守るためにも、ワクチンのメリットを最大限に生かしましょう。

インフルエンザ予防接種の副作用

インフルエンザワクチンは、ウイルスを無効化する加工をすることで、体にとって安全な状態にしたものです。予防接種をすることで、その感染症に対する抵抗力(免疫)を作っておくと、インフルエンザにかかりにくくなり、重症化することも予防できます。しかし、副反応(ワクチンの場合は、副作用でなく副反応と呼びます)として接種を受けた人の10~20%に、接種部位が赤く腫れて硬くなることがあり、5~10%に熱が出たり頭痛や吐き気、下痢をきたすことがあります。まれに強いアレルギー反応を起こしたり、脊髄に炎症が起きて呼吸困難となる「急性散在性脳脊髄炎」という病気になったり、「ギランバレー症候群」という呼吸筋の麻痺や顔面神経麻痺などの症状を起こすことがあります。

メリットがデメリットより勝る

インフルエンザ接種のメリットは、発症予防と重症化を防ぐことです。特に65歳以上の人と60~64歳で心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能、またはヒト免疫不全ウイルス(AIDSを引き起こすHIVウイルス)による免疫機能に障害を有する人(身体障害者手帳1級程度)は、国が接種を強く推奨する「定期接種」の対象になっています。米国では、乳幼児や高齢者、持病のある人が家族にいる人、医療関係者など、予防接種が強く勧められる人たちと接する職業の人にもインフルエンザワクチンの接種が推奨されています。

デメリットは副反応が起こる事ですが、重い副反応の報告数は0.0005%程度であり、頻度は大変低いといえます。予防接種を受けない方が良い場合に当てはまらなければ、全ての方にとって、メリットの方がデメリットよりも勝ると言えます。

予防接種を受けてはいけない人

予防接種の副反応の中に発熱があるため、37.5度を越える発熱のある方は予防接種による発熱なのか、もともとの疾患による熱のためかの判断しにくくなるため、予防接種を受けられません。また、過去にワクチンでアレルギー反応を起こしたことがある方も、副反応の中でも、全身に急な症状が表れるアナフィラキシーになる可能性が高く、接種できません。また、心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気がある人や、発育が悪いお子さん、体調が悪い方は、病気が悪化することがありますので、予防接種を受ける前に医師とよく相談してください。

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従来のワクチンの限界

インフルエンザは毎年11月頃から流行が始まり、12月から2月ごろの寒い時期に感染のピークとなります。各医療機関ではインフルエンザワクチンの接種を11月末までに行うことを推奨しています。インフルエンザワクチンによってインフルエンザに絶対にかからなくすることは残念ながらできませんが、感染した場合の重症化予防や流行拡大予防効果は認められています。具体的には、小児におけるインフルエンザ脳症や成人におけるウィルス性肺炎やインフルエンザ感染後の細菌性肺炎の発症を50%から60%の確率で予防でき、死亡率も低下させると言われています。

日本では2014年までは3価ワクチンといって、インフルエンザA型2種類とB型1種類の合計3種類の抗原が含まれていました。毎年流行するインフルエンザB型には、ビクトリア系統と山形系統という2種類が挙げられますが、日本のワクチンに含められるタンパクの量が決められているため、必然的にビクトリア系統か山形系統のどちらかを選択し、3価ワクチンとしていました。しかし、どちらを含めるかは前年度の流行から予想するしかなく、当たっても50%の確率でした。

効果が期待される4価ワクチン

今までの3価ワクチンでは、インフルエンザB型の抗原はビクトリア系統か山形系統の1種類しか含まれていませんでした。しかし、最近では両系統の混合感染(2種類以上に同時感染すること)を認めており、どちらかしか含まれていない3価ワクチンではせっかく接種しても効果を得られない可能性があることが分かりました。世界保健機構(WHO)は、このような状況を受けてインフルエンザA型2種類とB型2種類を含む4価ワクチンを推奨するようになり、アメリカでは2013年から4価ワクチンに変更しており、効果もあることが確認されています。

日本は、先ほど述べたようにワクチンに含められるタンパクの量を増やすためにまず検討を行い、2015年から4価ワクチンを実施することになりました。4価ワクチンの導入により、日本でも今まで以上にインフルエンザワクチンによる感染予防効果、重症化予防効果が期待できると考えられています。

副作用は従来と変わらない

4価ワクチンになるということは、今までの3種類よりも1種類抗原が増えているので、理論的には副作用が起こりやすいと考えられますが、現時点でははっきりとはわかっていません。副作用は従来の3価ワクチンと同様で、ワクチン接種部位の皮膚の腫れ、熱を持ったり、硬くなったりするほか、発熱が起こる可能性があります。

しかし、厚生労働省や製薬会社の報告によると4価ワクチンだから副作用が起こりやすいわけではなく、3価ワクチンと同様に個人差があるとされえいます。従来の3価ワクチンと同様、ワクチン接種後24時間以内にけいれんや意識障害などが起こった場合にはすぐに医療機関を受診するようにしましょう。

値段は高くなる可能性

従来の3価ワクチンに比べて含まれる抗原の種類が1種類増えたので、4価ワクチンの値段は高くなります。従来のワクチンは平均で約2500円(2000円から4000円)でしたが、約1.5倍になることが予想されています。13歳未満の場合には2回接種が推奨されているため、約6000円から7000円、13歳以上では1回接種で約3000円から5000円、高齢者においては各自治体によって助成が出る場合もあるので無料から2000円程度と考えられます。しかしクリニックや病院によっては価格を据え置く所もあるようですし、経済的な理由による13歳未満の2回目の未接種を防ぐために、2回目は半額にしたりと対策をしている所もあります。インフルエンザワクチンは予約制の医療機関がほとんどですので、事前にクリニックに値段も確認するようにしましょう。


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