小児喘息の症状と治療 発作への対応とアトピーとの関係

  • 作成:2015/12/01

小児喘息(ぜんそく)は、大人の喘息と違って、アトピー型が多いのが特徴となります。発作に対応するだけでなく、長期的に治療を目指すための治療が必要となります。予防方法も含めて、専門医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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泣く子

小児喘息の特徴、喘鳴(ぜんめい)

小児喘息は呼吸が苦しくなる発作を繰り返す病気です。発作を起こすとヒューヒュー、またはゼイゼイという音(喘鳴(ぜんめい))が聞こえます。最初は風邪の症状に伴って表れることが多いですが、普段から運動の後などに喘鳴や咳が出る場合は喘息の疑いがあります。

口や鼻から入った空気は気道を通り、肺へと続く気管支に入ります。喘息の発作のほとんどはアレルギーによるものです。アレルギーの原因となる物質を吸い込むと、気道や気管支でアレルギー反応が起こり、ヒスタミンやロイコトリエン、サイトカインといった炎症を引き起こす物質が分泌されます。炎症を起こした気道は粘膜が腫れて、筋肉が収縮してしまいます。また炎症を繰り返して気道の粘膜が過敏になっていると、冷たい空気が入ったり、大笑いや大泣きをしただけでも発作を起こしやすくなります。

気道は炎症を起こした後、自ら修復しようとします。ところが修復の度に気道の組織は硬くなり、また厚みを増していきます。そうすると気道はますます細くなってしまいます。これを「リモデリング」と呼びますが、細くなった気道は元に戻らないため、さらに呼吸が苦しくなる原因になります。

アトピー型が多い小児喘息

小児喘息の9割はアトピー型の喘息と言われます。大人ではアトピー性以外の原因による喘息が多いのですが、症状はほとんど同じです。小児喘息患者のほとんどが5歳未満で、男の子に多い傾向があります。小児喘息の発症には遺伝的要素と環境的要素の両方が絡みます。子どもは自分で症状を伝えることが難しいため、症状出現時に肋骨の部分がへこむような呼吸をしていたり、苦しくて寝てられず据わったままになっている、ボーっとしているなどの症状が出た場合は、直ちに受診する必要があります。

発作対応、長期管理、ともに重要

喘息の治療は主に発作改善と長期管理の2つに分けられます。まず発作を起こしたときには、症状を和らげるための対症療法を行います。

具体的には発作時に気管支を広げるための薬を吸引します。一般的には比較的早く効果が表れる「ベータ刺激薬」が使われます。吸入には薬液を霧状にして吸い込む「ネブライザー」や「pMDI(加圧式定量噴霧吸入器)」と呼ばれる道具が用いられます。

気管支喘息が起きている気道は慢性の炎症が生じており、これが残っている限り、かぜを引いたり、アレルゲンによる刺激を受けることで簡単に発作が生じてしまいます。そのため長期管理では発作のないときから薬を使って、慢性炎症を取り除く治療を行います。

ステロイド吸入薬はその一つで、炎症を抑える効果があります。ステロイドは直接吸入することで少量で済み、気道に効果的に作用します。このように普段から体調を整えることで、発作の頻度や症状を徐々に軽くしていきます。

小児喘息の予防、ダニを取り除こう

アトピー型喘息の原因の一つは、ヒョウヒダニというダニに対して起こるアレルギー反応です。アレルギーの原因となる物質を吸い込むと、気道の粘膜にある細胞において、「IgE」と呼ばれる抗体が作られます。さらにIgEが引き金となってヒスタミンなどの炎症物質が分泌され、気道の炎症を起こします。ダニ以外にもペットの毛やタバコの煙、化学物質などが原因でアレルギーを起こすことがあります。

いずれの場合も予防としては、アレルギーの原因となる物質をできるだけ取り除くことです。ダニが原因のアレルギーは、主にダニの死骸や排せつ物が反応を引き起こします。ダニは気温25度、室温75%くらいの環境を好むので、換気をおこたらないようにしましょう。布製品にはダニが住みつきやすいので、布団やぬいぐるみは天日に干した後、掃除機でダニの死骸を取り除きます。市販の防ダニシーツも効果があります。またじゅうたんや布製のソファは、使用しないほうがよいでしょう。

小児喘息の症状などについてご紹介しました。子どもが小児喘息かもしれないと不安に感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?

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