手足口病の際の登園・登校停止期間、プール、旅行の考え方と対応

  • 作成:2015/09/28

手足口病患者の保育園や幼稚園んへの登園基準は、実は法律上の規定がありません。症状が軽くなり、子供に辛い症状がなければ、登園させている方もいるようです。とはいえ、登園基準は、幼稚園や保育園などの施設ごとに独自に持っていることもあります。いつからと登園できるか確認してみるのが、現実的な対応と言えるでしょう。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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手足口病はいつから登園できる?
手足口病になった際の登園、登校の考え方の概要
手足口病になると保育園や幼稚園は登園停止?
手足口病は登園許可や治癒証明が必要?
手足口病になると学校は登校停止?
手足口病の時はプールに入ってよい?
手足口病の時は旅行にいってよい?

手足口病になった際の登園、登校の考え方の概要

手足口病における小学校、幼稚園や保育所の出席停止基準は、公式には、法律で「学校伝染病第3類」に分類され、ただし書きによって「治癒するまでは出席停止」となっています。ただ、「学校医その他の医師において適当と認められる予防処置をした時、または病状により伝染のおそれが無いと認めたときは出席してもかまわない」ということです。従来は発熱や手足の発疹、口内炎が消失する時を目安に出席を停止していましたが、ウイルス排泄は症状が終息してからも数週間続くことが分かっており、厳密に出席停止基準を運用すると長期間出席停止となるため現実的ではありません。

そのため日本小児科学会から出席停止の基準に関する見解が出され、「症状が出ない感染も多く、ウイルスが咽頭(のど)から1週間から2週間、便から3週間から5週間排泄されることから「手足口病の発疹が出ている子供でも、他の子供への感染の可能性だけを理由に登校・登園を停止する積極的な意味は無い」という見解になりました。具体的な考え方は、以下の通りです。

・発熱している患者は出席停止
・手足口病でなくとも熱があれば休ませる
・食事が十分取れない状況でも出席停止

手足口病になると保育園や幼稚園は登園停止?

手足口病は、くしゃみや咳で拡散された唾液などを通して、人から人へうつる感染症です。そのため、子どもが手足口病にかかったら、まわりの子どもにうつしてしまわないように保育園や幼稚園をお休みすることを考えると思います。

しかし手足口病は、インフルエンザなどの感染症とは異なり、「発症後〇日は出席禁止」といった出席禁止の規則が定められていません。だからこそ、感染を広めてしまわないためには、個人の配慮と判断が必要です。

最近では、発症していても熱がなく、食事も食べられており、本人に辛い症状がなければ登園させる傾向にあります。まわりの人に手足口病をうつさない確実な条件は、「手足口病の原因となるウイルスが唾液から消えること」です。手足口病を引き起こすコクサッキーウイルスやエンテロウイルスは、感染から約14日で唾液から消滅されると言われています。手足口病の潜伏期間が2日から5日程度であることを鑑みると、症状が現れて以降9日から12日ほどは登園を控えたほうがよいでしょう。しかし、実際にはご両親の仕事の都合などで現実的ではない部分があるため、この期間より短い日数であって、も全身状態がよければ医師から登園可能の診断を受けることもあります。

保育園や幼稚園によっては、登園していいかどうかの基準が設けられている場合があります。具体的には「発疹が目立たなくなるまで登園停止」などとしていることころもあるようです。判断に迷ったときは、医療機関だけでなく、保育園・幼稚園に相談してみましょう。

手足口病は登園許可や治癒証明が必要?

手足口病には、法律による出席禁止期間がありません。そのため基本的には、登園許可や治癒証明は必要ありません。

しかし、園内での感染拡大を防ぐために、保育園・幼稚園ごとに登園禁止を定めている場合があり、治癒証明書の提出が求められることもあります。その場合は、手足口病を診察してもらった病院で治癒証明書をもらいましょう。治癒証明書の発行にはお金がかかることもあるので、気になる方は事前に確認するようにしましょう。

手足口病になると学校は登校停止?

厚生労働省の調査によると、手足口病にかかる患者の90%以上は、5歳以下の乳幼児と言われています。しかし、小学校以上の子どもや大学生、社会人でも、手足口病にかかった経験がなければ、ウイルスの感染によって手足口病を発症することがあります。

学校に通う年齢なら、未就学児と比べて衛生観念が成長しているため、まわりへ感染を広げる可能性が低くなります。しかし、学校での集団生活で他の人にうつしてしまう可能性もゼロではないため、登校可能かどうかは医師の判断を聞くようにしましょう。

少なくとも、発熱や発疹などの症状が治まり、本人の体調が回復するまでは自宅で安静にしてください。特に、まだ体力の乏しい小学校低学年の児童は、無理をさせずしっかり休ませることが大切です。

手足口病の時はプールに入ってよい?

手足口病の感染経路は、飛沫感染(唾液や鼻水を通しての感染)、接触感染(直接あるいは間接的に触れることによる感染)、糞口感染(排泄物を通しての感染)の3種類です。飛沫感染、接触感染はもちろんのこと、子どもであればプールの中でおしっこをしてしまうこともあるため、プールでは、3つの感染方法のいずれも起こりえます。そのため、手足口病にかかっているときは、プールに入ってはいけません。

また、手足口病の症状が治まり、プールに入れるくらい体調が回復したように見えても、病後は体力が落ちているため、急激な運動によって症状がぶり返してしまうこともあります。感染の問題もあわせて考えると、プールに入っていいのは、手足口病の発症から約1カ月以上経過してからにするのが良いでしょう。

手足口病の時は旅行にいってよい?

旅行の予定をしていた時期に手足口病にかかってしまったら、旅行に行ってよいか迷ってしまいますうかと思います。旅行に行って良いかどうかは、症状が治まっているかどうかで判断しましょう。

手足口病による発熱や、発疹のかゆみ・痛みでつらいときは、もちろん旅行を控えて安静に過ごさなくてはいけません。旅行に行けるのは、少なくとも発熱が治まり、体力が回復してからでしょう。ただ、乳幼児の場合は、言葉で自分の体調を伝えることができず、どの程度体調が回復しているのか分かりづらいことがあります。そのため、医師の診察を受け、旅行の日程や移動距離などを相談し、旅行に連れて行ってよいか判断してもらってください。

症状は治まっているものの、発症から1カ月以上経っておらずまわりへの感染が考えられる場合は、旅先での入浴や水遊びを控える、マスクを着用する、こまめに手洗い・うがいをするなど、感染を防ぐ配慮を忘れないようにしましょう。旅行に同行する人たちも、同様の方法で感染から身を守りましょう。排泄物から感染することもあるため、乳幼児の場合はオムツの処理に十分注意してください。


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手足口病の際の登園停止期間、プールなどの考え方についてご紹介しました。子供やご自身が手足口病のような症状になって不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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